APPLE-1

近年、APPLE IIの先行機にあたり、パーソナルコンピュータの先駆けとなったAPPLE-1が注目され、数少ない残存機が繰り返しオークションで高値(最高値で90万ドル程度)で落札されていることがニュースになっています。

Altail 8080の様に、四角い筐体の正面にスイッチやLEDが付いた当時主流だったマイクロコンピュータに対し、裸の基板での販売ではありましたが、APPLE-1はテレビを端末出力として使用できるビデオ回路と、直接キーボードを接続できるハードウェアで構成されており、スマートな筐体はなかったものの、APPLE IIに代表される次世代のパーソナルコンピュータの先駆けとなるエポックメイキングなコンピュータでした。

APPLE-1に関しては以下のWEBページなどを参考にしてください。

APPLE-1 REPLICA

APPLE-1は歴史的にも機能的にも魅力的なコンピュータであるため、最近ではAPPLE-1の機能や特徴を具体的かつ手軽に体験できるように、いくつかのREPLICA(復刻版や複製品)も提供されるようになってきました。

APPLE-1のレプリカには、そのハードウェアを忠実に再現しようとするものと、APPLE-1のソフトウェアが基本的にそのまま動く昨日の互換性を再現しようとする(ハードウェアは大きく異なる)ものの2種類の流れがあるようです。

APPLE-1 REPLICAに関しては以下のWEBページなどを参考にしてください。

ソフトウェアエミュレーション

6502-COREはAPPLE-1とハードウェア的な互換性はありませんが、パラレル入出力で行われているApple1用のソフトウェアのコンソール文字入出力部分を、シリアル入出力で行われている 6502-COR用に置き換えることにより、APPLE-1用のソフトウェアを6502-CORで動かしエミュレーションすることができます。

6502-COREはハードウェアまで含めてAPPLE-1の詳細を楽しむことはできませんが、6502-CORだからこその利点もあります。

  • ハードウェア的にはAPPLE-1と互換性はないがそのソフトウェアは移植可能で、コンピュータシステムとしてのAPPLE-1の利用体験ができる。
  • APPLE-1の純粋なレプリカに比べて多くのメモリ(APPLE-1の最大RAM容量は8KBでしたが、6502-COREのAPPLE-1エミュレーションにおけるRAM容量は48KBです。)が利用できるため、より多様な応用を楽しむことができる。
    • 例えば「潤沢なメモリ」を使用してCコンパイラによるプログラミングを楽しむことができる。
  • APPLE-1のメモリ構成以外にも、用途に応じたROM,RAM,IOなどのアドレス構成をとることができる。

APPLE-1の代表的なソフトウェアである以下の2つのプログラムを6502-COREに移植できましたので、その利用法を紹介します。

  • WozMon(Woz Monitor)
    • たった256バイトで実現された「伝説の」という形容詞が付くモニタプログラム。
  • APPLE-1 BASIC
    • ハンドアセンブルで開発されたとは思えない整数型の4K BASIC

45年前に出現し、その構成と機能が現在のパーソナルコンピュータの先駆けとなったコンピュータのソフトウェアをお楽しみください。